知的財産

当社の事業活動、研究開発活動において創造された発明などを知的財産として保護し、事業への活用を図っています。

基本的な考え方

当社は、最新のテクノロジーをグローバルで共有し、高付加価値のエンジニアリングとして各地域のお客さまに提供することができるよう、事業戦略、研究開発戦略、知財戦略の一体化を図り、事業経営に直結した知的財産活動をグループ全体で推進します。

知的財産活動

当社は、「エネルギー・空気・水の創造的なエンジニアリングにより、持続可能な社会へ貢献する」、との長期ビジョンのもと、長期戦略として差別化戦略を掲げています。
また、中期経営計画における基本方針として、「コア事業のさらなる強化」と「新たな価値創出への挑戦」を掲げています。
当社の長期戦略、基本方針の実現に向けて、事業戦略、研究開発戦略、知財戦略の一体化を図る必要があります。
研究開発や知的財産活動がコア事業の収益や事業領域の拡大に貢献できるよう、研究開発の成果を着実に権利化することで他社に対する事業の優位性を確保し、それを事業に結びつけることで収益性を確保できるよう、事業経営に直結した知的財産活動を推進しています。

知的財産の保護・活用

当社では、2023年4月に独立した部署として知的財産部を新設しました。この知的財産部を軸として、発明・考案・意匠等に係る特許権などの「知的財産権」、ブランド・営業秘密・ノウハウなどの「知的財産」、人的資本・経営理念・顧客とのネットワーク・技能などの「知的資本」を当社固有の知的資産を認識した上で、有効に組み合わせて活用し、収益につなげようとしています。
当社の独自技術に関わる発明は、事業を守る特許として特許ポートフォリオを構築し、競争優位性の確保に活用しています。
オープンイノベーションによる第三者との共創により創出された発明は、第三者と共同で特許ポートフォリオを構築し、新規事業の創出をサポートしています。
検証困難な発明は、ノウハウとして秘匿し守ることで、他者の追従を許さず、競争優位性を確保しています。
当社は他者の知的財産を尊重します。また、他者知的財産の監視・評価を行い、知的財産リスクの低減、侵害や係争の未然防止に努めています。

イノベーション創出に向けた取り組み

職務発明規程、表彰制度

当社は、2022年に職務発明規程を改定し、出願時、権利確定時、実施時に報奨金を支払う規定を大幅に改定しました。さらに、毎年の創立記念式典において、発明者に報奨金を支払うとともに、社長から発明者に賞状を授与することで、社員の創作意欲の向上を図っています。

知的財産教育の実施

当社では、知的財産や特許に対する意識の向上、知識の修得を目的として、全従業員に対する知的財産教育を実施しています。

「技術の伝承」プロジェクト

当社は施工現場を中心とする製作・据付方法、安全な工法や手順など、ベテラン社員が培ってきた技術・技能を次世代に伝えることが他社との差別化や企業価値向上につながるものと考え、2023年から「技術の伝承」プロジェクトをスタートさせました。
プロジェクトの第一歩となる2023年度は、品質や安全性の向上、現場のロードを軽減するフロントローディングの一つの手法として、現場で活用されている技術を動画形式でまとめました。ベテラン社員が活用しているノウハウ(暗黙知)を形式知化し、技術プラットフォームを充実させることで、知的財産活動の深化を目指していきます。