大気社が共同で開発する「ダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)」技術が東京都立大学の「DACによるカーボンステーション開発事業」を支援

  • リリース
  • 2024.02.15

このたび、東京都が実施する令和5年度「大学研究者による事業提案制度」において、東京都立大学が中心となって提案した「DACによるカーボンステーション開発事業」が、有識者等による審査と都民投票により、33件の事業提案の中から事業化対象候補として採択されました。
株式会社大気社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:長田 雅士、以下、大気社)は、かねてより、ウシオ電機株式会社(以下、ウシオ電機)とともに東京都立大学の「ダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)」の共同研究開発に参画しており、高効率ガス循環・熱交換システムを用いたDAC装置を開発しています。本技術は、二酸化炭素(CO2)排出量削減と炭素資源の供給を同時に実現する「カーボンステーション」の事業化を加速する主要な技術となると考えています。

詳細は、東京都立大学のニュースリリースをご覧ください。

東京都立大学大学院理学研究科化学専攻 山添 誠司教授らの研究グループは、既存技術を大きく凌駕(りょうが)する、非常に高いCO2の吸収特性を持つ材料として、「イソホロンジアミン」がDACにとって理想的な物質であることを明らかにしました。※1
このイソホロンジアミンをヒントにウシオ電機が開発したCO₂の吸収の効率化を支援する吸収材と、同社のCO2の脱離の省エネ化を実現するための集光・集熱技術に、大気社が保有する高効率ガス循環・熱交換システムを融合させ、従来よりも高い効率でCO2を回収できるDACの装置化に取り組んでいます。

DACの共同研究開発の詳細は、以下のニュースリリースをご覧ください。

事業名

「ダイレクト・エアー・キャプチャー(DAC)によるカーボンステーション開発事業(投票時:大気中の二酸化炭素を回収・変換・供給するカーボンステーションの開発)」

事業内容の詳細

  • 大気中の二酸化炭素を効率良く吸着・回収するDACシステムと、回収した二酸化炭素を炭素資源に変換する電解システムを組み合わせた「カーボンステーション」を開発し、二酸化炭素排出量の削減と炭素資源供給を同時に実現します。
    • カーボンステーションの導入により、二酸化炭素を中心としたHTT(減らす、創る、蓄める)が可能になるだけでなく、大気から合成した炭素資源の有効利用法の創出による持続可能な都市社会のモデルを世界に先駆けて構築します。

    事業実施による効果

    東京都の二酸化炭素排出量を削減しつつ、大気から合成した新しい炭素資源を有効利用することでHTTを実現し、東京都独自の持続可能な都市社会のモデルを構築します。

    • 1
      S. Kikkawa, K. Amamoto, Y. Fujiki, J. Hirayama, G. Kato, H. Miura, T. Shishido, S. Yamazoe Direct Air Capture of CO₂ Using a Liquid Amine-Solid Carbamic Acid Phase-Separation System Using Diamines Bearing an Aminocyclohexyl Group , ACS Environ. Au, 2, 354-362 (2022).
本件に関する報道機関からの
お問い合わせ先
株式会社大気社 経営企画本部 広報課
TEL:03-5338-5052  FAX:03-5338-5195
E-mail: mailmast@taikisha.co.jp