ドライ加飾システム

ドライ加飾システム

大気社の技術

ドライ加飾システムとは?

世界規模でのカーボンニュートラルへのシフトを背景に、自動車業界は今、大変革期を迎えています。当社は自動車メーカー各社のCO₂排出削減目標を見据え、塗装工場でのカーボンニュートラル実現に向けて、塗装プロセスの技術開発と変革に挑んでいます。その取り組みのひとつとして、ウェット塗装からドライ加飾への生産技術革新を進めています。従来のスプレー塗装(ウェット塗装)に代わり、フィルムを貼り付け加飾する新しい方式は、工程をドライ化し、環境負荷を低減できる新しい方式です。

OMD(Out-Mold Decoration)・IMD(In-Mold Decoration)システムとは?

自動車外装フィルム加飾の工法には、成形品に後からフィルムを貼合または転写するアウトモールド加飾(OMD)と、樹脂射出成形と同時にフィルムを貼合または転写するインモールド加飾(IMD)の4つがあります。

成形品の材質、形状、加飾範囲、生産能力に応じて、最適な工法と自動化工程ラインをご提案いたします。

こんな課題を解決できます

  • 大気汚染を防止したい
  • CO2の削減・エネルギー効率を高めたい
  • 快適な空間をつくりたい
  • 限られた空間をうまく使いたい
  • 設備効率・塗装品質を高めたい
  • 労働環境改善・自動化をしたい

概要

ドライ加飾ラインは、前工程から運ばれてきた対象製品(バンパーなど)をコンベヤ上のパレットに移載し、クリーンルーム内に設置された各工程で自動加飾・仕上げ・検査を行うラインです。

パレットに載せられた製品は、最初にゴミを除去され、真空圧空技術によりフィルムを貼り付けられます。(フィルムの層構成・仕様によっては、フィルム貼り付け後にUV照射などによる硬化処理を行います) 次工程で製品に貼合されたフィルムをトリミング仕上げし、製品以外に残ったフィルムの端材を回収します。

最後に貼合したフィルム加飾製品の検査を行い、組み立て工程へと搬出されます。製品脱化後、パレットは回送ラインにより着荷エリアに返送されます。

OMD標準ライン構成

ドライ加飾システム全景
ドライ加飾ライン工程側面_1
ドライ加飾ライン工程側面_2
ドライ加飾ライン内面

特長

ドライ加飾システムは、バンパーのような大きな立体形状の外装部品にも連続ラインでフィルムを貼り付けることができ、樹脂や鋼板の製品にも対応できます。
ドライ加飾ラインの採用により、従来のウェット塗装と比較してCO2・エネルギー使用量の大幅な削減が可能です。
ウェット塗装に必要なブース・空調・乾燥炉・排水設備・塗料循環設備などの大きな設備が不要なため、設備コストや設置スペースを低減できます。
また、フィルム特有の意匠性(模様・柄・照光)・機能性(太陽電池・遮熱)により、従来の塗装ではできなかった表現が可能となることも大きな特長のひとつです。

コンセプトカー_1
コンセプトカー_2

効果

紹介動画