大気社が参画した、TSMC初の日本工場建設プロジェクトが完成

株式会社大気社（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：長田 雅士、以下、大気社）は、半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造（以下、TSMC）が熊本県・菊陽町に建設した日本で初めてとなる生産拠点の建設工事にサプライヤーとして参画し、クリーンルームや生産排気処理などの主要設備工事を担当しました。工場はすでに完成し、2月24日に開所式が行われました。

今回設立された「熊本第1工場」は、TSMCにとって日本で初めてとなる生産拠点です。日本政府が半導体を経済安全保障上の重要物資と位置づけ、国内でのサプライチェーン（供給網）強化を図る中での官民挙げたプロジェクトとして、また、その規模の大きさや産業界への影響などから注目を集めています。2024年12月末までには稼働を開始する予定であり、300mmウエハーの生産能力は1か月あたり55,000枚となる見込みです。今回の工場建設に引き続き、先端半導体を生産する「第2工場」の建設も計画されています。

半導体の製造工程などでは、製品の品質確保のため、超精密温度や極めてクリーンな作業環境が求められます。大気社は、空調設備の中でも特に産業空調分野に強みを持ち、これまで幅広いお客さまからのハイレベルな要求に応え、数多くの精密空調やクリーンルームを手がけ、対応力を培ってきました。また当社は、1930年代から台湾での実績を持ち、1989年には現地法人を設立、1990年代には半導体工場の大型クリーンルームの設計施工を非日系顧客含め複数請け負い、現地に根付いた活動を積み重ねてきておりました。こうした背景が、今回の参画につながったものと考えております。

過去比類のない大型で短工期の本建設工事に当社がサプライヤーとして参画し、クリーンルームや生産排気処理などの主要設備工事を完遂できたことは、当社の可能性を拡げ、社員の自信につなげることができました。今回の経験を活かし、これまで以上に台湾と日本の経済活動に貢献し、国際社会においてもさらなるチャレンジをしていきたいと考えています。