航空機塗装 (開発中)

航空機・鉄道塗装

大気社の技術

航空機・鉄道塗装とは?

航空機や鉄道車両などの大型物体にも塗装や塗膜研磨がありますが、大型であるため自動化が進んでいません。近年は大型物体の形状認識技術やロボットを搭載して移動させる技術の進歩により、自動化が進みつつあります。 当社では、大型物体の塗装・研磨の自動化技術として、AGVにリフター・ロボットを搭載したシステムや、3Dスキャナ形状計測および撮影画像の解析による形状認識技術などを開発し、実用化できる準備を整えています。

こんな課題を解決できます

  • 生産性を高めたい
  • 労働環境改善・自動化をしたい

概要

当社では、自動車塗装により培ってきたノウハウをもとに、生産性アップ、材料の削減、危険作業の低減、品質の向上を目指し、航空機塗装の自動化設備の納入に取り組んでいます。
さらに、重整備(5年に1度程度発生する再塗装)においても、塗料剥離、研磨、塗装の各工程を自動化するシステムを開発中です。

特長

  • ロボットを利用した自動化

    AGV上にリフター、ロボットを搭載した作業台車に、塗装機、研磨機を交換ツールとして組み合わせて、各作業の自動化を図ります。
    大型作業台車と小型作業台車の2基構成になっており、対象作業部位の高さによって、使い分けます。機体位置を検知、確認した後、作業台車の位置検知を行いながら、AGV、リフター、ロボット、および交換ツールを、プログラム制御により自動動作します。塗料使用量の削減とともに品質の向上を図るため、塗装機には静電ベルを採用しています。
    また、機体保護、人体保護のための各種センサーを備えており、異常を検知した場合は自動停止する安全機能を有しています。
    まずは、小型作業台車の研磨自動化から開発中です。

    • 画像のAGVに搭載したロボットシステムは特許登録済みです。
  • 多種多様な部品の塗装

    航空機部品は多種多様な大きさ、形状を有し、使用される塗料もさまざまな種類があります。
    その数は数万種類にもおよび、塗装工程ではそれぞれの部品の特性に合わせた塗料や焼付条件への対応が必要です。
    当社では独自の部品識別システムを活用し、航空機のさまざまな部品に対応可能な、塗装システムを提供しています。

  • 機体塗装の大空間環境制御システム

    飛行機のブース内では、マスキング、研磨、塗装などの、さまざまな表面処理作業が行われるため、溶剤や粉塵が発生する作業では換気が必要となります。
    当社の給排気温調設備は、各作業に応じた温度、風量、風向を作り出せるよう、温調システム、給排気開口位置の切替システムなどを備え、作業ごとに適切な環境を維持することができます。マスキングなどの作業時には準備モード、塗装作業時には塗装モード、塗装後の乾燥時には乾燥モード、また、胴体部塗装時と主翼塗装時の切替運転が可能です。 胴体の作業をするときは天井面から給気し、主翼の作業をするときは主翼前面から給気して、それぞれの作業に応じた気流を作り出します。