室内設置可搬型過酸化水素除染装置 「ドライデコモビー」に新たなラインナップを追加

~安心・安全・良質な医薬品製造のために~

  • リリース
  • 2016.11.28

株式会社大気社(代表取締役社長:上山悟、本社:東京都新宿区)は、コンパクトで運搬可能な、過酸化水素による除染システム「ドライデコモビー」の室内設置型を開発し、7月より発売を開始した。これにより、セントラル(固定)型、室外設置型、室内設置型の3タイプとなり、設備や用途に応じた対応が可能となった。


背景・経緯

無菌製剤施設や動物実験施設およびウイルス・遺伝子組み換えDNA実験施設等では、室内除染が義務づけられていますが、特定化学物質障害予防規則の改正(2008年3月)により、室内除染に従来使用されてきたホルムアルデヒドに対する規制が強化されました。
これを受け、当社では2010年、ホルマリン燻蒸に代え、過酸化水素によって安全・確実に室内の除染*1を行なうシステム「ハイパー  ドライデコ」を武田薬品工業株式会社と共同で開発、翌年にはコンパクトな可搬型除染装置「ドライデコモビー」(室外型)を開発しました。
そして今回、お客さまのニーズに応える形で、「ドライデコモビー」の室内型(50m3タイプと300m3タイプの2種類)を開発し、発売開始しました。使いやすさに加え、導入に際する負担とならないようコスト低減にも努めました。

*1)除染 : 医療の分野において、ある一定の決まったレベルまで菌の数を減らすこと


製品の主な特徴

1) フレキシブルかつ安価な除染システムを構築

規模の大小や除染の頻度、除染レベルが異なる環境でも対応可能。固定設備を省けるため省コスト。

2) ガス濃度計による除染濃度管理

内蔵する過酸化水素濃度計(電気化学式)により、室内の過酸化水素ガス濃度の安定制御が可能。

3) 凝縮が生じないドライ環境での過酸化水素除染

腐食の影響を最小限に抑制できるため、建築材料や生産装置等にほとんどダメージを与えない。

4) 優れた作業性・操作性

外形寸法(mm)が、小型タイプ(50m3仕様)は390W×515L×800H(重さ55kg)、大型タイプ(300m3仕様)は560W×950L×1500H(重さ135kg)と、コンパクトサイズで作業性・操作性が高い。

今後の展開

安心・安全・良質な医薬品製造のため、医薬品査察について国際間で整合性を図るスキームであるPIC/S*2のもと、グローバル展開する製薬企業においては、厳格な生産体制、品質保証体系が求められるようになっています。脱ホルムアルデヒドの要求も、一連のPIC/S対応と密接に関連しています。

当社はこれまでも、コンパクトで運搬可能な過酸化水素水除染システムの開発および販売を通じて、脱ホルムアルデヒドのニーズにお応えしてまいりましたが、従来にも増して、各製薬企業における安心・安全・良質な医薬品製造に貢献していきたいと考えております。

また、近年目覚ましい発展を遂げている再生医療分野において、細胞培養などで使用する安全キャビネットの除染にも対応しており、今後とも積極的な販売展開を進めていく方針です。

*2)PIC/S : Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Co-operation Schemeの略。薬品査察協定および医薬品査察協定スキームと訳される。安心・安全・良質な医薬品製造のために、国際間で査察の整合性を図る医薬品査察共同スキームのこと。日本は2014年7月に加盟した。

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本件に関する報道機関からの
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株式会社大気社
管理本部広報課
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